グッドデザイン賞受賞 GOOD DESGHIN AWORD

受賞対象名
集合住宅(重層長屋建て) [collina]
事業主体名
株式会社アレンジタウン
領域/分類
生活領域 – 戸建て住宅、集合住宅
受賞企業
坂本政彦+ピー・アイ・イー (東京都)
受賞番号
08A05045
受賞概要
2008年度グッドデザイン賞受賞概要
受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
概要
老朽化した団地が点在し再開発が進む閑静な住宅地に位置する路地状変形敷地に計画された長屋建て集合住宅。法的に要求される通路・階段をうまく構成し丘・路地とし、従来の集合住宅には無い豊かな外部環境を実現した。建物ボリュームを3つに分割し、その間に生まれる路地状中庭やデッキ状スペースを介して、各住戸が緩やかな関係性を持てるように配置。多様なタイプの住戸により、多様な価値感を受け入れるひとまとまりの集住体として計画。積極的な緑化により温暖化対策としても貢献。
プロデューサー
株式会社アレンジタウン 松尾真次、功力朋
ディレクター
株式会社ピー・アイ・イー 坂本政彦
デザイナー
株式会社ピー・アイ・イー 坂本政彦

利用開始
2008年5月1日
販売地域
日本国内向け
設置場所
東京都中野区
受賞対象の詳細
応募対象が達成しようとした目標
「街のスキマに丘をつくる。街と連続する路地をつくる。」という視点で、敷地を高度利用しながら接道側アプローチを丘として擬製し、圧迫感を低減するとともに、地域環境に対して彩りある風景を提供。また、丘としての形態により、心理的にストレス無く上階へと誘導し、重層のデメリットを低減。路地・階段が集落のように複雑に入り組み、個性的で魅力的な建物の実現を目指した。
デザイナーのコメント
多様な風景によって構成された ひとまとまりの集住体として、居住者及び地域住民に愛着を持たれることを期待する。今後、再編がすすむと思われる周辺環境・街並みに対して、彩りある魅力的な街づくりを喚起するコアとなるような環境の創造を目指した。
使用者、社会等への取り組み
どのような使用者・利用者を想定したか
落ち着いた環境で、多様な価値感を持ち自分なりのスタンスで生活を楽しみたいという20?30代の一人or二人世帯を想定。
その使用者・利用者にどのような価値を実現したか
従来の集合住宅の共用部には無い立体的路地空間により、各住戸間に、個性的で豊かな距離感を提供。専有部の枠を超えて、意識の上で生活領域の拡張を可能とした。
社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点
地域環境に面する接道側に空間的ゆとりを最大限持たせるために、丘を擬製した緩やかな階段スロープ・ゆったりとした路地を計画した。また、屋上緑化・芝張りインターロッキングなどの採用などにより積極的に緑化を進め、温暖化対策・集中豪雨対策にも貢献。緊急時には、多数ある階段を互いに利用できるような構成とし、防災面・安全面に配慮した。
その問題点に対し、どのように対応したか
敷地を高度に有効活用しながら、地域環境と調和し、より豊かな環境へと喚起する地域の核として機能させるという視点。
審査委員の評価
緑の丘や路地やデッキなど外部を回遊できるようになっているところが魅力的である。
担当審査委員| 難波 和彦 芦原 太郎 高橋 晶子 手塚 由比
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