建築家・設計事務所による狭小住宅という選択

①敷地条件から必然的に狭小住宅に。
敷地(土地)の法的な条件から許容される面積に上限があり、必然的に狭小住宅となるケース。
もともと敷地を所有しているケースは、検討の余地はないが、新たに狭小の土地を購入して新築する場合は、早めに上物となる建物について相談されることをお薦めします。
狭小地だけでなく、変形地・旗竿地・がけ傾斜地・接道条件の悪い敷地などにも共通して言えることだか、間取りは別としても、最低限どの程度のボリューム(面積)を確保できるかは事前に確認しておきたい。
あわせて工事費の目安的なものも把握しておきべき。
土地代で割安にすませたつもりでも、特殊な土地においては、それ以上に建物工事費が割高になってしますケースもあります。

②予算(工事費)で狭小住宅に。
敷地条件的には、より大きな住宅を建築することも可能だか、全体予算の軽減のために、ローコストとする必要があり、狭小住宅とするケース。一般に、工事費は、目安として、面積×坪単価で表記されることが多いので、当然面積が小さくなれば工事費は下がるもの。
注意が必要なのは同じ仕様で造ったとしても、工事にとって適正な面積(一般に30坪~40坪程度)以下となれば、坪単価が徐々に高くなります。
がんばって面積減しても坪単価増となり思ったよりも工事費が下がらないというケースは多々あります。

③コンパクトな暮らしのため狭小住宅に。
確かに床面積が広ければゆったりとは感じるもの。
ただ、生活する上では身の丈にあった広さで、心地よく暮らしたい。そんな考え方の人は徐々に増えてきてるのでは?。

狭小住宅のポイント

狭小住宅でも狭さ・圧迫感を感じず、機能的で快適な住まいを実現するには

①コンパクトな間取り
コンパクトで無駄の無い間取りを組む。というのが何より第一条件。また、コンパクトな部屋にては、家具のレイアウトにも注意。ソファやテーブルがしっくりと納まっていると狭くても心地よいもの。 

②バランス感ある配分
各部にバランスよくスペースを配分すること。全てを小さくということではなく、広げるべきところはひらげ、逆に小さくても良いところは思い切って小さくしてみるなど。重点を置きたい点、あまり気にならない点など 要素の整理が狭小住宅にとっては大事になります。
また、フツウはコンパクトな箇所を逆に広げてみたりすると別の用途の可能性なども生まれたりして空間に広がりが感じられるケースもある。

>>事例参照:長野市狭小住宅 
通常は階段と廊下という動線としてのみ機能する空間に、少しだけ吹き抜けを付加してカウンターを設けた事例。
リビングと連続感のある多目的な空間となり広がりを与える。延べ床27.6坪。

③高さ方向の有効活用
天井高さを部分的に高くしてみたり、吹き抜け・階段部分などを活用して空間的な広がりを演出。階段を単に登り降りするための階段室としてだけ利用するのではなくリビングや玄関の空間的な広がりに貢献させる。

④床面積に入らない箇所の活用
法的に床面積(容積率に関する面積)にカウントされないロフト(小屋裏収納)などを有効に活用することも狭小住宅には大事。吹き抜けと組合せたりすればより効果的。床下収納や中間階の収納なども同様。

>>事例参照:横浜市狭小ローコスト住宅
土地の狭い敷地では斜線の影響で高さに制約を受けるケースが多いので注意が必要。特に低層住居専用地域においては、建築基準法での北側斜線より厳しい条例による高度斜線が設定されている地域が多い。このような土地は間取りや断面計画に工夫が必要。逆に、一般的な住宅会社が手を出しにくいため、割安な土地の価格設定となっているケースも。 

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